疑問・質問 No.2 ドイツ語の日常会話で・・・

【質問内容】

 

私の使っているテキストでは、

Sind Sie Frau Becker?

Nein, ich heiβe Beck.

とありますが、この答え方として

 

Nein, Beck heiβe ich.

も良いでしょうか。日常会話ではどのように使い分ければ良いでしょうか?

 

【回答】

 

もちろんOKです。

ドイツ語学習の最初の頃は、えてして最初に「Ich」ばかりを文頭に持ってきがちです。

文頭に来る事柄は、「その文章の中で強調したい」内容です。ですからこの場合、「違います、Beckです」と言いたいわけですから、Beck を先に持ってくるのは正しいです。

例えば日本語でも、「旅行は、私は8月にいく」と「8月に、私は旅行にいく」は一見同じ意味に見えますが、前者は「行動」として「旅行」に重点がおかれ、後者は「時期」として「8月」に重点が置かれています。

ドイツ語も「文章の中で重点が置かれる事柄」を先に話す傾向があります。

学習初期の頃は、「動詞を2番目に持ってくる」という文法の大原則さえ守っていればOKですので、「強調したい事柄を先頭」に固執し過ぎないようにしましょう。
「ピーター」のPeterは「ペーター」 「ジョージ」George は「ゲオルゲ」など。

【ここもチェック】

 

「いつ」「誰が」「どこで」

(Wann, Wer, Wo)と聞かれた際の答え方です。

Wann kommt Thomas? Um fünf Uhr kommt er.

Wer kocht in der Küche? Meine Mutter kocht.

Wo spielen deine Kinder? Im Park spielen sie.

のように、「一番伝えたい内容」を文頭に持ってきます。

 

【蛇足ですが。。。】

 

まだ学生だった頃、ドイツ人留学生と遊んでいてタバコを吸っている時でした。

「俺も吸う」と言いたくて「Auch ich rauche」と言ってしまい、、、

「それは違う。 『Auch rauche ich』 だ」と訂正されたことがあります。

当時は2年生になったばかりで、文法も一通り習って少し調子に乗っていた時期でした。

 

「Ich」ばかりを先頭に持ってくる話し方が個人的にはあまり好きではなく、Ich以外を文頭に持ってくる練習もしていました。当時はまだ「強調したいことを文頭に持ってくる」ことをあまり理解しておらず、色々な言い方を試してみたかっただけでした。